校長メッセージ
中津川原に学ぶ
校長 佐藤 章
「教室から見下ろす鮭が上る中津川の流れ、不来方城址を背に擬宝珠の下の橋、そこは宮沢賢治と石川啄木と、萬鉄五郎新渡戸稲造と、幾多の青春が交差した場所であった。
古びたるカバンをさげて若きらに追いこされじと毘沙門橋過ぐ
本校教諭小田島孤舟はそう歌うのだが、若きらとは岩手女子高生であるとともに、それら若者の青春そのものではなかったか。」
記念式典でのあいさつの一文である。
平成18年、北上川開運橋の南に瀟洒な不来方橋が架かった。今また学校の前、大沢川原の通りは、道幅28メートル、4車線の道路拡張工事が着々と進んでいる。大幅な交通量の増加も加わり、本校生の通学の景も様変わりするものと思われる。しかし、何十年経とうとも人生を生き抜く知恵と感性の基を築くべく、中津川原の学び舎に通う女子高生の心の姿に大きな差異はないのではないか。
更に言えば、教師と生徒の交感こそが青春の学びであると思えてならないのだ。創設者三田俊二郎、てるご夫妻の「医と福祉への献身のこころざし」と、女子教育への熱い情熱を知り、今、中津川原での90年の学びの歴史に思いを致そうではないか。